本日のお話はコチラ。

4. 資本回収係数


この係数は、「元本を複利運用しながら、
一定期間内に取り崩すと、毎回いくら受け取ることが出来るか」
を計算する際に使います。


例えば、前回のお話を例にとってみましょう。

仮に、現役時代の自己投資が功をなし、65歳までに7000万円
貯めることができたとしましょう。

総務省の家計調査によりますと、60歳以上の高齢者世帯の
平均月額生活費(平成22年)は、約28万円。

ギリギリだと約24万円、かなり余裕のある生活で約37万円
と言われています。
世帯なので、夫婦2人の想定ですね。(単身世帯は0.7掛け)

[A.元本] × [B.資本回収係数] = [C.毎年の受取額] (B=C÷A)
として計算してみますと、65歳で元本(A)が7000万円、
生活費(C)がそれぞれ
①月24万円(年288万円)、
②月28万円(年336万円)、
③月37万円(年444万円)、
の場合、以下のようなパターンが考えられます。

①~③それぞれの係数がどこに該当するか、以下の表から見てみましょう。
https://docs.google.com/open?id=0BwyoEXfx1j3yYnVhaFBJbFgwMDA

① 288万円(C)÷7000万円(A)≒0.041(B)
    年利0.1%運用で受取期間25年 (65歳+25年=90歳) 
    年利0.4%運用で受取期間26年 (65歳+26年=91歳)  
    年利0.7%運用で受取期間27年 (65歳+27年=92歳)

② 336万円(C)÷7000万円(A)=0.048(B)
   年利0.1%運用で受取期間21年 (65歳+21年=86歳) 
   年利0.4%運用で受取期間22年 (65歳+22年=87歳)
   年利0.8%運用で受取期間23年 (65歳+23年=88歳)

③ 444万円(C)÷7000万円(A)≒0.063(B)
    年利0.1%運用で受取期間16年 (65歳+16年=81歳)   
    年利0.7%運用で受取期間17年 (65歳+17年=82歳)  

65歳以降はリタイアして労働収入がなくなり、貯蓄で生活、
という想定での計算ですので、実際は貯蓄の他にも
年金があることを考えますと、期間・金額ともに
もう少し余裕があると考えられます。

ただ、現役時代にがんばってこれだけ貯められれば、
政府や公的援助がどうなっても、自助努力でまかなえる、
という参考にはなるかと思います。

リタイア後はハイリスクな運用はできませんから、
元本保証の安全資産での運用が鉄則です。


そうはいっても、「7000万円も貯められない!」という方は、
前回の年金終価係数表を参考に、今の家計からできる
積立可能額を算出して、できるだけはやく始めるのがいいでしょう。

金額や運用利率が低くても、運用期間が長ければ
時間を味方につけることができますので、より有利です。

ちなみに、受取年金見込額は、ユーザー登録後
日本年金機構のインターネットサービス(ねんきんネット)で試算できます。
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=961#01



ただし、1点注意が必要なのは、リタイア後の資金だけではなく、
マイホームを持ちたい場合は住宅資金、子どもがいる場合は
教育資金も同時に用意しないといけない、ということです。

それぞれまとまった金額が必要になる時期がずれてますので、
いつ、どのくらいの金額が必要になるのか、それをどうやって
準備していけばいいいのか、は時系列で見るのが一番
分かりやすいです。

その時系列というのが、ライフプラン&キャッシュフロー表と
いわれるものです。

まず作ってみたあと、年に1回定期的な見直しを行うことを
習慣化すると、お金に対する意識がかなり変わり、
お金の貯まりやすい体質になることでしょう。



ところで、こちらの「資本回収係数」は、ローンの返済額を
計算する場合にも利用できます。

例えば、住宅ローン3000万円、固定金利2%、30年返済の場合
月々の返済額はいくらか、という場合、「2%、30年」は「0.045」。
3000万円×0.045÷12ヶ月=11.25万円
となります。

11万円超の返済は高すぎて無理!という場合、
ローンの固定金利は動かすことができませんので、
返済年数を30年よりも長くするか、頭金を入れてローンを減らすか、
販売担当者に泣きついて価格を下げてもらうか、しかありません。
(↑値下げ交渉は契約締結後は無理ですので、意中の物件に
 狙いを定めたら、自分で先に返済計画を立てて、価格交渉を
 することを強くオススメします)


これとは逆に、月々の返済可能額から借入可能額を算出する場合には、
「年金現価係数」を利用します。


こちらのお話は、また次回・・・



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